たくさんあるビジネスマナーの中でも、間違えやすいマナーや言葉遣いがたくさんあります。「間違いに気付かず知らないうちに失礼なことをしていた!」なんて事が続かないように、正しいビジネスマナーの知識を付ける事が大切です。
間違いやすいビジネスマナーの一覧と、正しいマナーを例文付きで解説いたします。新しく社会人になる方はもちろん、長年ビジネスマンとして活躍している方もおさらいとして記事を参考にしてみてください。
ビジネスマナーとは、社会人となり企業で働くために必要不可欠なマナーのことを言います。ビジネスマナーは細かくたくさんあり、全てを熟知することは難しいですが、最低限知っておくべきマナーはしっかりと覚えておく必要があります。
ビジネスマナーができていない人は、周りからの信頼を失い仕事が思うように上手く行かなくなってしまうこともあるほど、社会人にとってはとても大切なことなのです。
早速間違いやすいビジネスマナーをご紹介いたします。まずはメール編をチェックしていきましょう。
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了解しました
正しくは「承知しました」「かしこまりました」です。「了解しました」は上司や目上の方に使うにはふさわしくありません。
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~各位様
正しくは「~各位」です。「各位」=皆様という意味です。そこに「様」を付けてしまうと「皆様様」と二重敬語になってしまいます。
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お世話様です
正しくは「お世話になっております」です。「お世話さまです」=ご苦労さまという意味で使われる言葉で目上の方や上司に対して使うには失礼に当たります。
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送らさせていただきます
正しくは「送らせていただきます」です。「さ」は必要ありません。
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ご質問があります
正しくは「質問がございます」「伺いたいのですが」です。「ご」や「お」は相手のために行う動作の際に付けます。自分からの動作の場合は基本的には付けません。
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〇〇させていただいております
正しくは「〇〇しております」です。「させていただく」は相手から許可が必要な場合・謙遜するときの表現ですので、不要な場面で使用すると相手に不快な思いをさせてしまう恐れがあります。
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すいません
正しくは「申し訳ございません」です。そもそも「すいません」ではなく「すみません」が正しいのですが、ビジネスシーンではどちらもふさわしくありません。
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わたくし的には
ただしくは「当社としては」「わたしとしては」です。「~的には」=「~のような」という意味の言葉です。ビジネスシーンでは適しておりません。
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よろしかったでしょうか
正しくは「よろしいでしょうか」です。「よろしかったでしょうか」は間違っている敬語ですので使わないようにしましょう。
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参考になりました
正しくは「勉強になりました」です。「参考」=考えの足しになったという意味があるので、不適切です。
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取り急ぎ〇〇まで
正しくは「取り急ぎご連絡申し上げます」です。「取り急ぎ〇〇まで」は相手によっては失礼と感じることもあるので使用しないようにしましょう。
間違いやすいビジネスマナーの電話対応編をご紹介いたします。
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〇〇様でございますね
正しくは「〇〇様でいらっしゃいますね」です。「ございます」は丁寧語でお客様や目上の方には適していません。
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伺わせていただく
正しくは「お伺いいたします」です。「伺う」と「させていただく」は謙譲語で二重敬語となるので間違いです。
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~のほうはただいま…
正しくは「~は、ただいま」です。「~のほうはただいま席を外しております」と言う方も多いですが「ほう」は方角を指す時もしくは二社一択のとき、物事をぼかす時に使われます。
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問題なければ…
正しくは「差し支えなければ」です。相手に絶対に失礼のないようにしたい場合は「差し支えなければ」を使用するほうが無難です。
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とんでもございません
正しくは「とんでもないです」です。「とんでもない」は1つの言葉です。「ない」を切り離して「ございません」に変換する必要はありません。
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お休みをいただいております
正しくは「休みを取っております」です。「ご」や「お」は相手のために行う動作の際に付けます。自分からの動作の場合は基本的には付けません。また「いただいております」も自分に対して敬語を使っているような印象がありますので適切ではありません。
よく間違って使われている表現をご紹介いたします。
個人宛には「様」、組織に対しては「御中」を使いましょう。「〇〇株式会社御中 〇〇様」と、敬称を2回使うのもNGです。この場合は「〇〇株式会社 〇〇様」が正解となります。
「様」は目上の人に対して「殿」は目下の人に対して使われる敬称なので、反対にならないように注意して使いましょう。「〇〇部長様」や「〇〇課長殿」と、役職に「様」や「殿」を付けるのもNGです。役職がある方に対しては「様」や「殿」は不要です。
「御社」は口頭で話をする時に使います。「貴社」はメールや手紙などの文章で使うのが正解です。「当社」よりも「弊社」という方がよりへりくだった表現だと言われています。
「当社」は社内で使われる言葉で「弊社」は、社外向けで使うのが正解です。相手に講義をするシーンや強気な立場で挑まなければいけないシーンでは「当社」を使用するなど、シーン別で使い分けるようにできると尚良いです。
来客対応で間違いやすいマナーについてご紹介いたします。
入室の際の正しいノックの回数は「3回以上」です。厳密に言うと初めて訪問する場合や偉い方に合う際は「4回」と決められています。よくやってしまいがちな「2回ノック」は「トイレノック」と呼ばれており、トイレの空室を確認する際に使われるノックの回数なので、入室の場合には失礼にあたります。
起立と着席は、来客者や目上の方よりも後にするのがマナーとされています。先に起立・着席してしまうと「相手を急かしてしまう」恐れがありますので、気をつけましょう。
間違って覚えていたマナーや敬語はありましたか?丁寧を心がけることはもちろん大切なことで、ビジネスマンとしては必要不可欠な心がけです。
あまり過剰になりすぎてしまうと、二重敬語や間違ったマナーをしてしまいがちです。丁寧を心がけて、正しいマナーや敬語が使えるように日々勉強しましょう。