実務経験証明書の建設業(技術者)や福祉など業界別の書き方と記入例について解説

実務経験証明書の建設業(技術者)や福祉など業界別の書き方と記入例について解説

これから許認可を要する業種へ転職する予定がある方に、必ず作成しないといけない書類の中に、実務経験証明書が必要となります。実務経験承認書は統一されておらず、それぞれ記入方法や必要な実務経験の年数も違います。

沢山の業種がある中で主に質問が多い、建築業者と福祉士の国家試験に必要な実務経験証明書について、注意点や書き方をご紹介いたします。

実務経験報告書について

実務経験報告書について
実務経験報告書について

実務経験報告書とは?

許可業種を要する業種を取得する際に必要になり、職種によっては10年以上の経験がある事を証明しなければいけません。例えば、建設業務関係のお仕事の場合、10年以上で携わった仕事内容やどのくらいの量の仕事をしていたかなどを記入します。

介護福祉士の国家試験に必要な実務経験証明書は、三年間の実務経験を証明するため従業期間や業務従事日数などの記入が必要です。

発行の仕方について

  • 個人事業主の場合

個人事業主の場合は、自分で作成し証明しなければなりません。業種によって違いますが、様式が特に決まっていない業種もあります。その場合は自分で実務経験証明書を作成するか、専用用紙をダウンロードし記入するようになっています。

  • 会社に勤めていた場合

雇われていた場合は、前職の会社へ問い合わせをし、発行をしてもらうようにお願いします。その際、押印を頂かなければいけないことを伝えておきましょう。

実務経験証明書の注意点

実務経験証明書の注意点
実務経験証明書の注意点

発行の際に手数料がかかる場合

会社によって、手数料の有無は違いますが、実務経験証明書発行手数料を請求する会社も存在します。金額もそれぞれ違いますが、大体3,000円前後と少し高額なので、発行してもらう際は、事前に確認をしておきましょう。

会社が廃業してしまっている場合

  • 当時の代表取締役や役員に連絡が取れる場合

連絡が取れる場合は、その方の印鑑証明と実印があれば証明する事ができます。

  • 誰とも連絡が取れない場合

連絡が取れない場合や、証明を貰えない場合は、自らその会社で勤務していた事実を証明する、自己証明で申請しなければいけません。

  • ある理由で社長と仲が悪く、実務経験証明書を貰えない場合

社長と仲が悪く、接触したくない人や、意地悪をされていて貰えないなどと言った理由で実務経験証明書の発行が困難な方もいらっしゃいます。この理由の場合、自己証明は適用されないことがほとんどです。このような場合は、行政書士を通じて、交渉する事が最も有効です。

修正する場合は正しく修正する

記入ミスがあった場合、修正液や修正テープは認められていないので、修正箇所を二重線で消し、証明者の修正印を押して対応しましょう。

鉛筆記入はNG

必ずボールペンなど、消すことが出来ないペンで記入しましょう。

自己証明について

会社に何らかの理由で実務経験証明書がもらえない場合は自己証明をする必要がありますが、主に、どのような書類が必要なのかをご紹介いたします。

  • 給料明細書
  • 源泉徴収票
  • 被保険者記録紹介回答票

給料明細書

就業最終月までの給与明細をあるだけ用意しておきましょう

源泉徴収票

会社押印のある源泉徴収票があれば用意しておきましょう。

被保険者記録紹介回答票

社会保険に入られていた場合、保険会社へ問い合わせをして、紹介回答票を入手する事が可能です。その他その会社に勤めていた証明となる物をできるだけ多く用意しておきましょう。

自己証明の注意点

自己証明は、必ずしも許可が出るわけではありません。提出する書類や、実務経験証明書がもらえない理由について、信憑性に欠ける場合は、許可してもらえない場合もあります。

実務経験証明書の書き方について

実務経験証明書の書き方について
実務経験証明書の書き方について

建設業関係の場合

①証明者の記入

雇用していた会社の代表の方、個人で事業をしている場合は、事業主の名前を記入します。押印は代表者の印、個人事業の場合は、実印を押印します。

②被証明者との関係

証明者からみた被証明者との関係はどのような関係なのかを簡潔に記入します。例えば、従業員や社員など。

③技術者の氏名・生年月日

技術者の氏名欄には、被証明者の名前をフルネームで記入します。生年月日も非承認者の生年月日を記入しましょう。

⑤使用者の商号・名称

被証明者の商号または名称を記入します。個人事業の場合は、個人の名前や、屋号を登記している場合は、屋号を記入します。

⑥使用された期間

雇用されていた期間を正確に記入しましょう。

⑦職名・実務経験の内容

職名や実務経験の内容は、その年の代表的となる業務内容を具体的に記入しておきましょう。

例えば

職名:課長

実務経験の内容:○○解体工事 木造(〇階)建築物の解体 他〇件

最後には、1年を通しての作業件数を記載しましょう。

⑧実務経験年数

実務経験年数は、実務経験の内容に記載した内容の業務をどのくらいの期間行っていたかを記入します。この際注意しなければいけない事が、実務経験年数は重複しないようにしましょう。

⑨使用者の証明を得る事ができない

使用者からの証明を何らかの理由で得る事ができない場合は、その理由を記入しましょう。

⑩合計

合計欄には、実務経験年数を合計し、「満」で記入するようにしましょう。

介護福祉士の国家試験用実務経験証明書の場合

①法人の名称

法人の名称を記入する。

②法人格コード

試験を受ける際に渡される資料の中に、「法人格」とコードという欄がありますので、その中から、当てはまる法人コードを探し、記入します。

③所在地・電話番号

事業の所在地・電話番号を記入します。

④代表者・証明書作成者

代表者の役職と名前、証明書を作成した方の役職や所属、名前を記載しれぞれ、押印をします。

⑤氏名・生年月日・住所

被証明者の氏名と生年月日・住所を記入します。

⑥法人・施設・事業所 名称

実際に業務を行っていた施設などの名前を記入する。

⑦施設事業等種類・職種・コード

渡される資料の中に、それぞれ、種類やコードが書かれているので、その中から当てはまる物を記入します。

⑧従業期間及び介護等の業務に従業した日数

それぞれ、従業期間や業務従事日数を記入しましょう。上記のように、業種によりそれぞれ記入内容などが違いますので、記入の際は記入例を確認しながら記入しましょう。