建築を施行する際、その前段階で設計者が設計見積書を作成することになります。この建物にはどの程度の費用がかかってくるのかを理解する上で重要な書類であり、適当な計算で作ることができない重要書類として機能しています。しかし、設計見積書を作成したことがない、これから作成するという方もいるえしょう。
設計見積書とは、書き方、注意点やテンプレートについて考えていきたいと思います。ぜひ、参考にしてみてください。
設計見積書とは、設計者が行なう工事の算定として機能している文書です。特に、公共の事業の場合は提出をしっかりと求められますが、民間工事の場合は細かな設計見積書などは作成しないこともあります。
近年はさまざまな観点から民間であっても設計見積書を作成する向きがあり、高いレベルの設計見積書を作成することが設計側の力量としても認められるようになってきているそうです。
設計見積書の作成の基本を知っておくことで、次の受注にも繋がるため無視することはできない文書と考えることができるでしょう。
見積書は、大きくわけて二つの種類が存在しています。ひとつが、計算段階で作成する概算見積書。そして、実施設計が終了した時に作成する設計書です。
計算段階での見積書はある程度必要になってくるため、これを省いて作成することはあまりありません。さらに、施工者を決定する場合は競争入札における決定ですので、設計書も必ず必要になっていきます。
依頼者にとっても、どういった金額がかかるのが重要になってくる案件ですので、設計見積書は正確に作成することが求められることでしょう。
設計見積書を作成する際、どのような項目を作成するのかがポイントになっていきます。しっかりと細かな部分まで項目化することがよい設計見積書を作る際のポイントになっていくでしょう。
設計見積書には表紙となる部分があります。表紙には、設計見積書という形でしっかりと大きくどんな文書かを伝える項目が必要です。
工事の名称だったり、工事現場、工事場所、工事金額、作成日などを記載してください。施工業者名や作成者、見積もり有効期限なども記載するとていねいです。見積もり条件や消費税が含まれているかなども記載します。曖昧な状態で項目を作成すると、トラブルになったり再度作成することになりますので注意が必要でしょう。
設計見積書を作成する際、もっとも細かく記載しなければいけないのが内訳明細書の構成です。仮工事から諸経費の項目、さらに工事の内容などをふくめたら20カ所以上の工事名称を作成することになります。規模や採寸、仕様といった工事内容を含めた上で、数量や単価、金額、備考欄を作成することも求められるでしょう。
この部分を省いてしまうと設計見積書の内訳明細としてテイをなしませんので、間違いのないようにしっかりと細かな部分まで記載できるようにしてください。
設計見積書を作成する際、資材や工事範囲などを細かく記載します。しかし、よく依頼者がじっくりと設計見積書をチェックした際、もっと安いところがあるとか、さらには追加の工事を依頼するという可能性もあります。
依頼者側からの依頼であれば新しく追加できますが、勝手に施工主などが行なうとトラブルになります。追加変更においての細かな規定は、なかなか素人にはわかりにくく、多くの場合がトラブルに発展してしまうことになります。
書面の上でしっかりと変更をする時の窓口なども記載しておくと丁寧でしょう。そういったことがあった時のために、ということで予め依頼者とも話あっておくことも重要になります。
設計見積書は、公的な文書になり得ますが、心が通っていないものになると民間ではトラブルのもとです。依頼者がよりわかりやすい、というような設計見積書の作成が求められるのではないでしょうか。
設計見積書は、手軽に作成できるものではありませんが、もし作成することになった場合はどういった形や様式で作成すべきか悩んでしまう方もいるでしょう。おすすめしたいのが設計見積書のテンプレートの利用です。今、インターネット上では設計見積書の無料テンプレートが多く存在しており、自由にダウンロードすることができます。
設計見積書は、相手も依頼主もしっかりとチェックする重要な文書です。そのため、設計見積書を適当に片付けるのではなく、しっかりと細かな部分までチェックしてから提出するようにしましょう。曖昧な仕事はせず、トラブルがないように作成してください。