清算書とは?精算書との違いや書き方と作成方法について・経費精算の種類を解説

清算書とは?精算書との違いや書き方と作成方法について・経費精算の種類を解説

ビジネスシーンで良く使用される書類で「清算書」という書類があります。同じ「せいさんしょ」で「精算書」という書類も存在します。これらの違いや用途について、頭を抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

清算書と精算書の違いや、清算書の書き方、注意点などについてご紹介いたします。

清算書とは?

清算書とは?

「清」という漢字は「綺麗にする」「整理する」などの意味を持っています。このことから、ビジネスシーンで使用される清算書には「契約を解消する」「ものごとをはっきりさせる・けじめをつける」ために作成される文書です。

  • 貸し借りや過去の関係などが解決した際に証明する
  • 法人の解散・企業倒産などの際に、財産関係を整理する

などの場合に、その旨を証明するために作成される文書です。

精算書とは?

「精」という漢字は、「細かい」「詳しい」という意味を持つ感じです。このことから「金額を詳細に計算し確定する」という意味で使用されています。ビジネスシーンでは主に経費の精算で作成される「経費精算書」などに使用されます。

経費精算書には

  • 交通費
  • 駐車場料金
  • 備品購入費

などの経費として使用したものの内容を細かく記載し、金額を確定します。飲み会の際に、レジでの支払いを立て替えた際も精算という言葉が使われます。

清算書と精算書の違い

精算書は、主に経費の計算のような金額を細かく計算する際に利用される文書です。清算書は、一般的には、過去の借金の支払いなどを証明するために使用される文書で、ビジネスシーンではあまり多く使われる事のない文書です。

企業の中には、「経費清算書」のように精算書を清算書と表記し使用している所もあります。明確な使い分けがされているわけではないのですが、正しい使い分けを覚えておくことをおすすめします。

違いの簡単な覚え方について

精算書と清算書は漢字の違いはあるけれど、読み方は同じで良く間違えられている事があります。精算書・清算書のどちらかで金銭内訳まで記載されている事も多く、1枚の書類で双方の役割を果たしている、というケースがある事もあり、実害もないため正しく使い分けがされていないという現状となっています。

精算書=代金を立て替えている時に使われる

清算書=借金の返済時やお金のこと以外で整理する際に使用される

と覚えておくと覚えやすいです。

清算書と精算書は契約時でも使用

売買契約の場で、清算書と精算書が使われています。精算書は、取引の際の日割り金額計算式、商品コストなど、費用について詳細に記載されます。一方清算書には、売買取引成立後に、すでに金銭の受け取りがされていることを証明するために作成されます。

精算書の作り方について

精算書の作り方について

精算書の作り方についてご紹介いたします。精算書として良く使用されている文書「経費精算書」に必要な項目について解説いたします。

経費として認められている費目

  • 給料賃金
  • 外注工賃
  • 減価売却費
  • 貸倒金
  • 地代家賃
  • 利子割引料
  • 租税公課
  • 荷造運賃
  • 水道光熱費
  • 通信費
  • 広告宣伝費
  • 接待交際費
  • 消耗品費
  • 修繕費
  • 福利厚生費
  • 旅費交通費
  • 損害保険料
  • 修繕費
  • 消耗品費
  • 雑費

これらの費目が経費として認められています。確定申告の際に提出しなければいけないため、日ごろから経費で精算されたものを記録しておくことをおすすめします。

経費精算書にはいくつか種類がある

経費精算書はひとくくりにした言い方で、企業によって

  • 交通費精算書
  • 出張旅費精算書
  • 消耗品費精算書/立替経費精算書

使用した経費別で文書が分けられている事もあります。経費の種類別で作成した方が、見やすく管理もしやすいため、特に良く使用される経費につきましては、分けて作成すると良いでしょう。

経費精算書に必要な項目について

上記でお話した場合でなく、経費精算書をひとくくりで作成する場合に最低限入れておきたい項目は以下のとおりです。

  • 申請日
  • 氏名・部署・役職
  • 購入日付(経費使用日付)
  • 購入物(支払い内容や内訳)
  • 支払先
  • 数量
  • 単価
  • 金額
  • 合計金額
  • 備考欄
  • 領収書貼り付け欄

交通費の精算書の場合は

  • 申請日
  • 氏名・部署・役職
  • 使用日付
  • 訪問先
  • 交通機関
  • 出発地
  • 到着地
  • 片道/往復
  • 金額
  • 合計金額

精算書の注意点について

精算書の注意点について

精算書を作成するにあたって、注意しておきたい点についてそれぞれご紹介いたします。

経費の精算には原則領収書が必要

経費の精算をする場合は、原則領収書の提示が必要となります。貰い忘れや無くしてしまった場合どう対応すればいいのでしょう。

  • 電車やバスなどの運賃
  • ETC
  • 自動販売機の使用
  • 割り勘
  • 香典やご祝儀

上記のケースの場合、領収書を貰う事は難しいかと思います。支払をしたという事が証明できる書類を、出来る限り用意しておきましょう。

履歴や口座振替のお知らせ、クレジットカードの場合は利用明細、招待状など…。これらの書類がない場合、メモ帳などに詳しく記載して保存しておきましょう。

メモをしておく項目は

  • 支払年月日
  • 支払先
  • 支払金額
  • 購入目的や何を購入したのか詳細

最低限上記の4点はメモしておきましょう。領収書を無くしてしまった場合、まず再発行が可能かを料金を支払った施設などに問い合わせてみましょう。再発行が不可の場合は、上記と同様、出来るだけ支払の事実が証明される書類を集めておきましょう。

精算はこまめに、仕分けは正確に

経費精算は経理担当者への負担を減らすためにも、こまめに行いましょう。まとめておこなってしまうと、ミスも発生しやすくなります。経理担当者は、勘定科目についてしっかりと勉強し、仕分けにミスが無いようにしておきましょう。

精算書と清算書は異なる

  • 精算書=代金を立て替えている時に使われる
  • 清算書=借金の返済時やお金のこと以外で整理する際に使用される

精算書と清算書は、言葉は一緒ですが、使用用途は全く違います。