長年勤めていた部署から転勤する。今までお世話になった方などに挨拶状を送るのが社会人のマナーとされています。そういった挨拶状を作ったことがないという方もいるかもしれません。ここでは転勤の挨拶状について、また書き方や注意点、例文を解説していきます。転勤の挨拶状を作成される方は、ぜひこちらを参考にしてみてください。
転勤した際、わざわざ挨拶状を出す意味がわからないという方もいるかもしれません。直接会って旨を話したりSNSを使ったり、気軽にメールで伝えたりする時代でもあります。
そこまで距離の近い取引先でなかったり目上の方、重要な取引先などには丁寧に挨拶状を送るのがマナーです。今後の取引も円滑に進めたり、仮に同じ部署や場所に戻った際のことを考えるにあたって挨拶状は出したいところ。
正しい書き方を守った転勤の挨拶状を作成することを心がけてみましょう。
転勤の挨拶状を書く際の注意点についてまとめてみました。
それぞれ解説していきたいと思います。
転勤の挨拶状を出すこと自体はよいのですが、それを出すタイミングを間違えるとマナー違反とされてしまう恐れがあります。転勤の挨拶状を出すタイミングとしては、会社から正式な辞令が出てからの送付が基本です。
口で聞いたとか、内示をもらったといったタイミングで転勤の挨拶状を出すのはマナー違反。自社的にも内示を外部にもらすことは会社規定にも抵触する可能性があるため、立場が大変危うくなる可能性もあるのです。
内示がなくいきなり転勤を命じられたなど、そういった場合はよいですが内示の状態で転勤の挨拶状を出すことだけは避けましょう。
実際の辞令が出たとはいえ、余裕を持って転勤の挨拶状を出すというのは注意した方がよいでしょう。一般的に転勤の挨拶状を出すのは着任の前までがマナーとされています。
異動や転勤後に挨拶状を出すと、相手がないがしろにされているとか、元の職場に連絡を入れたら転勤していたことがわかり落胆されるなど、デメリットしかありません。
できるだけ着任する前に取引先に連絡をしておくことをおすすめします。あまりにも急な辞令で時間がないというのであれば、着任後2ヶ月以内でも問題ないとされているので覚えておきましょう。
転勤自体の連絡はメールや電話で伝えても構いません。あらためて正式な形で挨拶状を出すといった流れでもマナー違反ではありませんし、前述したような相手が後で知るというよりは知っておくだけでもよいでしょう。
正式な辞令が出たら、電話やメールなどで転勤の旨と後日早めに挨拶状を出すことを伝えるのも社会人としてのマナーとなります。
転勤の挨拶状を作成する際の構成をまとめてみました。
これらを順に守って作成していけば、文章的にマナー違反になることは少ないでしょう。書き方としてはあまりくだけた感じにはならず、しっかりと相手を敬うような内容で作成されていることが求められるのではないでしょうか。
前述した注意点や書き方を踏まえた転勤の挨拶状の例文を作成していきます。人それぞれ内容に違いが出てくるかもしれませんが、こちらの例文をベースにして作成してみてはいかがでしょうか。
【例文】
拝啓
朝夕の風に秋の涼しさを感じるこのごろ 皆さまにおかれましてはますますご健勝のことと心よりお慶び申し上げます。
私○は、○月○日をもちまして〇〇株式会社への転勤を命じられました。〇〇様には在職中はひとかたならぬお世話になり、大変感謝しております。
着任先では〇〇を 運営することになっており、全く新しい分野への挑戦です。以前の経験を活かせる部分もあると思っておりますので、業務に精励したく存じます。どうか今後ともご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
まずは略儀となってしまいますが、書中をもちましてお礼かたがたご挨拶申し上げます。
敬具
日付 〇〇株式会社 住所 氏名 連絡先
転勤の挨拶状を作成する際、相手を敬いこれからも長い付き合いをしていくことを想定して作成することが求められます。転勤で精神的にも体力的にも大変であることは、挨拶状を受け取る側も重々承知していること。
そういった状況で社会人としてのマナーを守れていることが評価にも繋がります。注意点を守りながら転居の挨拶状を作成してみましょう。