社員評価表は、社員一人一人の評価をし、その人に合った指導方法を導くためにも大変参考になる表ですが、そのほかにも用途は様々です。社員評価表は、多くの会社で取り入れられていますが、作成する工程で「何を基準にすればいいのか」「そもそも何を評価すればいいのか」など、疑問に思っている方がいらっしゃいます。
社員評価表について、使い方や評価の基準、注意点などをご紹介いたします。
社員評価表とは、社員それぞれ・または部署や組織の業務成果や進行度・貢献度などを会社の基準で評価する事を言います。
社員評価表の本来の目的は、社員それぞれの業績や成果などを評価し、その結果社員の仕事意欲などを判断するために実地され、必ずしも給与などへ反映や異動人事の参考されることはないのですが、会社によっては、「人事考課」として使用する会社も存在します。
一人ひとりの評価を出し、その評価結果に基づいて報酬を与える事で、仕事への意欲を向上させる目的や、評価表に基づいてそれぞれ育成方法を考える資料でもあります。
従業員の勤務状況・成果などを評価し、その評価を昇給・昇格・昇進などへ反映する制度の事を「人事考課」と言います。
など、会社に与えられた仕事に対して、成績を残せているのか、また成績を残すために努力されているのかなどを評価します。
など、仕事をしていく上で、PSCAサイクルができているのかを評価します。
PSCAとは、
P「plan計画」
D「Do実行」
C「Check評価」
A「Action改善」
の略で、業務を確実に達成するためには、このPSCAサイクルを軸にして仕事を進めていくと、業務成功へ近づく事ができると言われています。
など、仕事に対して、どのような取り組みを行っているのか、仕事に必要な知識を学習しようという意欲はあるのかなどを評価します。
新人社員が、ベテラン社員ほどの成果を達成するのは難しいです。評価を新人社員とベテラン社員と一緒にしてしまうと、それは不平等となってしまい、正しい評価を付ける事ができません。
など、平等に評価ができるよう、社員のグレードごとで評価する事をおすすめします。
例えば、
5(S)非常に良い評価
4(A)良い評価
3(B)普通
2(C)あまり良くない評価
1(D)良くない評価
このように単位で評価を付けると分かりやすい評価表になります。
個人的社員評価とならないように、上司や同僚、部下などの複数の視点で良い点・改善点を集計する事で、より平等な評価を得る事ができ、本人は周りからの意見を取り入れて今後の業務に取り組むことが出来ます。
個人的にあまり好きではないから、この人の評価を上げたくないからなどの個人的感情で評価を決めてしまう事はNGです。このような評価方法で評価表を作成した場合、社員の不満はたまり、結果悪い方向へと事が進んでしまう事もあります。
上記のような差別評価だと判明してしまった場合あなたの評価が下がってしまうどころか、信用を失ってしまう事も十分にあります。社員のために、そして自分自身のためにも、客観的に評価をする事を心がけましょう。
労働基準法で定められているとおり、社員の賃金は一度昇給した場合は、そこから下げる事は原則できません。社員評価表を参考に、賃金の昇給を決めるのであれば、「能力」の評価を中心に評価を行う事をおすすめします。
(1)承諾を得る
社員評価表を取り入れる場合は、会社経営者へ承諾を得る必要があります。必ず経営者へ確認を行いましょう。
(2)会社経営者に、評価課題を確認する
経営者へ、どのような内容を評価するのかを確認しておきましょう。また、現場管理職の方にも確認しておくことをおすすめします。
(3)評価内容をまとめる
評価する項目を用紙にまとめます。この時、経営者・管理職から頂いた評価内容をまとめながら作成しましょう。
(4)必要なデータを集める。
営業成績や毎日の営業内容など、評価表の内容で必要となる書類などを集めておきましょう。
(5)評価表に記入
社員を客観的に見て評価していきます。本人が自分自身の評価を記入する場合は、事前に社員評価表を渡しておきましょう。
それぞれの目標の達成度を1~100%で記入していきます。
仕事に対しての正確性や迅速性、などを評価していきます。
仕事に関わる専門知識をどのくらい持っているのか、企画力や判断力、決断力などを評価していきます。
仕事に対しての意欲、周りとの協力、規則や命令を守れているかなどを評価していきます。
仕事の役割について、その難易度や重要度などを評価するほか、勤続年数や今までの評価も反映している会社も存在します。
社員の中には、つけた評価について、不満を持つ人もいらっしゃいます。そのような方から「なぜこのような評価になったのか」と聞かれても答えられるようにしておきましょう。