山登りがお好きな方というのも少なくないでしょう。登山をすることが趣味という方もいれば、プロの方、さらには仲間内で登山しなければいけなくなったなど、いろいろなシチュエーションがあります。
登山をする際に、登山計画書を作成する機会があるかもしれません。初めての方だと、どのように作成すればよいか悩んでしまうところです。登山計画書の書き方や注意点、テンプレートなどについて考えていきます。
登山計画書とは、その名の通り登山をする際に提出する計画書のことです。海外の高山などでは入山料などがかかったり、命の危険性があるために登山計画書の提出が義務づけてられている場合がありますが、日本の低山などでは特に登山計画書の提出は義務づけられていません。
多少軽視されている部分もありますが登山計画書は登山マナーのひとつともいわれているので作成を心掛けた方がよいでしょう。
登山計画書に記載されるのは、メンバーとルート、装備などを記載した計画書であり、警察署に提出します。入山届とは少し違い、登山計画書は警察署に出す書類ですので、要するに「遭難などトラブルがあった時の初動の早さ」などがメリットとなります。
登山計画書を出していることで、誰がどのルートで遭難したのか…という捜査がしやすくなります。チームも安心して登山できますし、メリットが多いと言われている書類のひとつでもあるのです。
登山計画書を作成するにあたって、前述したようにざっくりと記載すればよい…と思われている方もいるでしょう。基本的には、そういっただけでも問題ないかもしれませんが、実際には細かな部分までしっかりと記載することが求められます。
項目も案外多いので、ひとつひとつしっかりと理解してから登山計画書を作成するようにしましょう。
登山計画書を作成するにあたって追加しておきたい項目を記載していきましょう。基本的には書式などはありませんが、最低限この程度は記載しておくと安心という項目を並べました。
氏名や住所、生年月日などの個人情報です。遭難したことを考えて緊急連絡先やウェアの色合い、保険加入なのか…なども記載しておくと安心です。
一緒に登山するチームの情報です。こちらも、本人と同様の項目で構いません。隊長ではないから…ということで、少々情報を削るのではなく、同じようにこと細かに作成するようにしてください。
重要になってくるのが登山日程です。入山に予定日時と経由地の到達日時、下山予定日時などです。いつまでに帰ってくる予定だったのに、まだ連絡がない。こういった場合もあるため、しっかりと予定を書き込むようにしてください。
登山コースです。入山予定地などはもちろん、エスケープルートも記載しておくと何かあった時に警察が初動として動きやすくなるので安心です。
ツェルト、コンロ、通信機器、テント、食料などがどの程度あるのか…といった備品についても記載しておきます。何らかの手がかりになることがあるため、安心して登山するための必須項目だと考えてください。
登山計画書を作成したら、前述したように警察に届け出ます。警察本部の地域課などが担当となりますが、その地域の入山入口などにあったりするため、そこに投函するという方法でも問題ありません。登山計画書は警察だけではなく最低では3通ほどは必要になると考えておくとよいでしょう。
この予定通りの日程で帰宅できないとか、連絡がつかなくなった時のためにしっかりと家族や知人に対処してもらえる期待を込めて配ります。1通は自分が持っているというやり方がよいでしょう。
登山計画書に沿ったルートで登山をすることができれば、安心してチームも行動することができます。面倒くさがらずに、しっかりと数枚はコピーして信頼できる方々に配っておく準備をしておくと安心です。
登山計画書を作成する際、一から自分でエクセルなどで作成する方法もあります。前述した項目をざっくりと作成し、そこに記入していくだけですので特段難しい書類ではありません。しかし、それでも面倒だったりエクセルになれていない方もいるでしょう。
ご自身で作成すると大切な項目を忘れてしまうなどのミスもあります。おすすめしたいのが登山計画書のエクセルテンプレートです。登山計画書は、インターネット上に無料でダウンロードできるエクセルテンプレートが数多く用意されています。
自らが欲しい項目があるものを選んだり、ダウンロードしてからアレンジするなどすればあっという間に登山計画書が作成できます。登山計画書のエクセルテンプレートを利用して上手に登山計画書を作成してみてはいかがでしょうか。
登山計画書は、ただ記入して終わり…という書類ではなく、何かあった時のための命綱となる書類になります。提出せずとも登山はできますが、できるだけ登山計画書を作成しておくことをおすすめします。