建築業界でよく見る書類!完了確認書の使い方や最低限の記入項目・工事終了後作成

建築業界でよく見る書類!完了確認書の使い方や最低限の記入項目・工事終了後作成

リフォームが終わり注文者へ引き渡しをする前に、作成しておかないといけない書類が完了確認書です。就職先、再就職先が建築業界で今まで聞いたことが無い書類が沢山…という事はよくあります。

完了確認書は、リフォーム業者などの建築業界では良く作成されている書類ですが、業種が違う場合あまり知られていない書類です。

その中でも一般的に良く使用されている完了確認書について使い方や記載事項をチェックしてみましょう。建築業界に就職される場合、目にする機会があるはずです。

完了確認書はどんな書類なの?

完了確認書とは、リフォーム工事や修繕工事を行い、そのすべての工事が終わり竣工検査を完了した後に「完了しました」と伝えるため使われる書類です。

なぜ完了確認書を提出するのか?

依頼された工事内容をすべて完了し、検査も問題なく通過いたしましたと注文者へ証明するために完了確認書は提出されます。

工事依頼内容と実際に行った工事に相違が無いか、注文者と再度一緒に施工場所を確認し、すべて問題がなければ、サインをもらいます。

完了確認書と一緒に渡すもの

完了確認書を渡し、サインを貰った後に渡さなければいけない物があります。

  • 工事の保証書
  • 設備器具などのメーカー保証書
  • 取扱説明書
  • 図面

など、注文者に渡すべきものは、サインを貰ってから渡しましょう。

完了確認書の控えについて

控えを作成せず1部のみの保管となってしまうと、後に偽装されてしまう恐れがありますので、施工会社と注文者双方で確認書を保管できるように、控えを準備しておきましょう。

工事内容について確認した後、2部共に署名・捺印を頂き大切に保管するよう説明をしておきましょう。

完了確認書を作成する前に

完了確認書を作成する前に

完了確認書を作成する前に、竣工検査をクリアしなければいけません。この竣工検査は少しでも不備などがある場合、指摘箇所を治した後、再検査となり時間もかかります。

不備が見つかった場合工事が予定より長引いてしまう事もあり、注文者にも迷惑をかけてしまいます。少しでも引き渡しまでスムーズに進めるように、チェックポイントを事前に確認しておきましょう。

竣工検査のチェックポイント

依頼された工事の作業が終わる際、どこかに不具合がないか十分に確認をするのが竣工検査となります。箇所ごとのチェックポイントについて見ていきましょう。

内装チェック

  • 傷の有無
  • 壁紙や床材は注文者が依頼したもので相違が無いか
  • 壁紙は綺麗に張れているか(波打ちや破れの有無)
  • 床のきしみや傾きが無いか

建具チェック

  • 窓やドアの動きはスムーズに行えるか、異音はないか
  • 窓やドアのデザインは注文者が依頼したもので相違が無いか
  • 窓やドアの開閉方向は注文者の依頼通りか

設備機器チェック

  • コンセントの数、配置は注文者が依頼した者で相違が無いか
  • 施工箇所それぞれの電気は問題なく通っているか
  • 照明や電気設備などは問題なく作動するか
  • 水回りは、水がきちんと流れるか、排水はできているか
  • それぞれの設備は注文者が依頼したもので相違が無いか

外装チェック

  • 屋根や外装は注文者が依頼したもので相違が無いか
  • 屋根や外装に破損個所がないか
  • それぞれに汚れや塗料などの塗り忘れがないか

収納チェック

  • 収納の形や物は注文者が依頼したもので相違が無いか
  • それぞれに傷や破損個所がないか
  • 扉の開閉に余裕があるか

その他

  • 施工場所に破損はないか
  • 工事個所に梱包材のごみや資材のあまりが落ちていないか

完了確認書の記入項目を知る

完了確認書の記入項目

インターネットなどで検索すると「完了確認書の記入例」などが表示されます。書類のフォーマットにより少々異なりますが記入項目について最低限記載しておくべき内容を知っておきましょう。

請負業者の記入項目

リフォーム、外装や電気など工事を請け負う側(業者側)で知っておきたい最低限の記入項目は以下となります。

工事の名称

【○○邸 外装工事】【○○ビル 電気工事】など、どこの何を工事したのかを記載しましょう。

工事場所の住所

工事を行う場所の住所を記載しましょう。

工事期間

〇年〇月〇日~〇年〇月〇日と、工事の期間を記載しましょう。

請負業者名

工事を請け負った会社の名前と、代表者、担当者の氏名を記載しましょう。

請負業者住所

請負業者の住所を記載しましょう。

工事の内容

工事の内容を、項目と概要に分けて記載しましょう。

注文者の記入項目

工事を業者に依頼する側の記入項目もありますので、書類を作成する機会がある場合はどちらも知っておいた方がいいでしょう。

工事完了の文言

【上記の物件について、工事が完了したことを確認しました】など、工事を完了して注文者が確認したという事実を記載しておきましょう。

工事完了日

工事完了日を年月日で記入しましょう。

注文者氏名

注文者の署名・押印を頂く欄を作成し、記入してもらいましょう。

リフォーム瑕疵保険について

リフォームの保険って存在するの?という疑問をよく耳にします。リフォームを扱っている建築会社のほとんどは、【住宅過疎担保責任保険法人】という法人に登録されています。

リフォームの保険に加入したいのであれば、この住宅過疎担保責任保険法人に登録がある建築会社にリフォームを頼まなければいけません。

保険加入の確認は必ず行う

業者側は、保険について加入の有無を確実に確認しておかないと、後にトラブルが起こってしまいますので、保険の取り扱いがある場合は、保険についてきちんと説明しておきましょう。

過疎(カソ)保険とは?

過疎(カソ)保険とは

過疎保険に加入した場合、リフォーム契約時に話し合い決定した通りのリフォーム出なかった場合(性能や品質)や、リフォーム後に専門の建築士による検査が行われます。

その際に決められている耐震性を満たしていない場合でも過疎との判断になります。その修繕に必要な修繕費などを補償してもらえるというのが過疎保険です。

こちらの保険はリフォーム中に業者が倒産した場合でも保証されます。多くの場合は、業者から進められますが保険についての説明が万が一なかった場合は、聞いてみましょう

保険に入るタイミング

過疎保険は、リフォーム着工前に契約します。保険については契約時に詳しい内容を説明されるので、きちんと聞いておく必要があります。

ひな形をダウンロードできる

会社から、完了確認書の作成を頼まれてどのような様式で作成したらいいのかわからないと悩んでいる方は、無料でダウンロードが出来るテンプレート・ひな形サイトもあります。

簡単にダウンロードでき、ExcelやWordファイルも多いので、必要な項目が無い場合は、簡単に追加する事もできますので必要になった場合はチェックしてみてください。