不動産業など、何らかの理由で大家や借主、家主でない人間であるものの、該当建造物の中に入ることとなるシチュエーションがあります。勝手に進入してしまうと不法侵入となってしまうため、鍵借用書の作成と提出が求められます。
普段から鍵借用書を作成する機会がない方はどのように作成すればよいかわからず、悩んでしまうかもしれません。鍵借用書とは何か、作成方法、テンプレートについてお伝えしていきます。
鍵借用書とは、一体どんな書類なのか考えてしまっている方もいるでしょう。鍵を借りているということを証明する書類となります。特に不動産が賃貸物件を確認する際、顧客の住宅の鍵を一時期的に預からないといけないシチュエーションがあります。
信頼関係にもよりますが、口約束などでトラブルが起きる可能性もゼロではありません。鍵借用書を作成することにより、より顧客から信用を得るためにも鍵借用書は作成すべきだと考えられています。
鍵借用書の書き方に決まりはありませんが、基本的に借りる側と貸している側の情報、そして個数、無断で複製しないことなどを明記することが必要になります。できるだけ信頼度を高くしたい場合、鍵借用書を法的問題に発展した時の証拠としてよい…というような内容にしておくと鍵を貸す側も安心して貸し出すことができるはずです。
どこまでの範囲で項目を作成しなければいけないのかわからない…という方もいますし、項目ばかりを多く作ってしまうとそれを処理することがとても困難になってしまいます。どの様に鍵借用書を作成していけばよいか例文を見てみながら考えていきましょう。
鍵借用書の例文としては、まず大きく鍵借用書というタイトルを上部に記載するようにしてください。住宅鍵借用書など、どういった鍵を借用する証明書なのかを正確に記載することで相手が一目でわかるような形にしてあげましょう。
その右下部分には令和○年○月○日といったようにこの鍵借用書を作成した日時をしっかりと記載してください。左下には、「○○不動産株式会社 代表取締役○○さま」といった具合に、どの企業や個人の鍵を借用するのかハッキリとわかるように記載します。
こういった部分がないと、あとあとトラブルになることがありますので、注意して作成するように心掛けましょう。
鍵借用書を作成するにあたって大切な部分をお伝えしていきましょう。左下には、住所や氏名、連絡先をしっかりと記載します。誰が借りているのか、そしてその担当者の氏名と連絡先を必ず明記します。
連絡先は、すぐに連絡が取れる携帯電話が好ましいですが、安心感を与えるためには固定電話と携帯電話の二つの項目を出した方がよいでしょう。「下記の鍵を借用するにあたり、取り扱いに注意し、誓約事項を遵守 することを約束します。」といったような一文を必ずいれます。
文言に定まった言葉はありませんが借用する、誓約を必ず守ることを約束してお返しする…という内容が相手に伝わるような書き方であれば問題ないでしょう。
鍵借用書は、まず使用鍵の欄をしっかりと記載し、どの鍵を何本預かっているのかを記載してください。鍵のメーカーと番号、各何本ずつ借用しているのかを間違いなく記載することが大切です。
鍵借用書で大切になってくるのが誓約事項。本日借用した鍵○本について…ということではじめ、箇条書きで数字を振っていきます。「返却の申し出があった場合は速やかに返却する」、「鍵の複製は行なわない」、「万一、紛失した場合は実費○円を弁償します」といった細かな部分を記載することで貸す方の信頼を得られます。
返却日や貸出者、返却鍵受領者、返却確認印の欄をつくって判子を押せるような欄をつくっておけばよりスムーズになるでしょう。
鍵借用書を作成する場合、いちから自分でワードやエクセルで作成することも可能です。前述したような文言と項目を使いながら作成することができますし、すでに自社で作成してあるものを使うという手段もあるでしょう。
鍵借用書を最初からゼロベースで作成する場合、間違ってしまったり、必要事項を忘れて提出してしまうなどミスが出てくる場合もあるでしょう。インターネットでは鍵借用書を無料ダウンロードすることができるようになっており、それを自分なりにアレンジすることができるようになってきています。
鍵借用書を作成する際は、こういったテンプレートを上手に利用することでスムーズに作成&提出ができるようになるはずです。
鍵借用書は、大切な相手の住宅などに第三者が入るというシチュエーションにおける書類です。貸し出す方もとても不安になる事案でもあるため、鍵借用書の作成においては信頼を得るための内容を心掛けて作成する必要があります。
適当ではなく、しっかりと細かなところまで意識して鍵借用書を作成するようにしてみてください。