主にローンやクレジットカードの発行、家を借りる際や子供を保育園に入れる際などに提出を求められる書類の一つが収入証明書です。収入証明書が発行できなければ、手続きが前に進みません。
それぞれの手続きがスムーズに行えるよう、収入証明書について使い方や発行方法などを、詳しく解説していきます。収入証明書について悩んでいる方は是非参考にしてください。
収入証明書とは、自分の収入を証明するために提出する書類の事で、主にカードやローンの審査を行う際や、家を借りるまたは買う際の審査、保育園に入園させるための審査などに提出が求められます。
収入を証明できる書類をひとくくりにして呼ばれている書類が収入証明書とされていて、実は、収入証明書という名称の書類は存在していません。では、どの書類が収入証明書と呼ばれているのでしょうか?
正社員・規約社員・派遣社員・パート・アルバイトなどの、従業員の場合は、下記の書類を収入証明書として使用する事ができます。
これらの中で最も早く簡単に入手できる書類が、会社から毎月もらえる給与支払明細書です。ですが、給与支払明細書を所得証明書として提出する場合は、数ヵ月分が必要となる場合が多いので、注意が必要です。
自営業や自由業の方の場合は、下記の書類を収入証明書として使用する事ができます。
各書類は必ず最新で発行したものを提出するようにしましょう。
収入証明書はなぜ必要なのか、初めて収入証明書の提出を求められた方は、「何か悪いことに使われるのでは?」と思う方もいらっしゃいます。それぞれの場面ごとで説明いたします。
お家や車を買う、金融会社にお金を借りる、クレジットカードを作るといったクレジットカード・ローンの申請を行う場合、収入証明書の提出を求められます。
それぞれ収入に基づいて返済可能な額しか貸すことが出来ません。その貸出金額を決めるためにも必要になるのが、収入証明書です。
家を借りる際に、不動産会社から収入証明書を求められる場合があります。これは、現在収入があるかどうか、家賃を払っていける能力があるのかを審査するために提出を求められます。
保育園に子供を預ける場合、保育料が発生しますがその保育料を決める際に必要となる書類の一つが収入証明書です。
配偶者の扶養家族になり所得税の控除を受けたい場合、上限年収があり、その上限年収を超えてしまうと扶養から外れてしまいます。そのため、収入明細書を提出し、収入を確認し年収を計算する必要があります。
それぞれの収入証明書を入手するためには、発行機関に申請をしなければいけない場合があります。証明書別で発行機関のご紹介をいたします。
一年間の収入金額(給与・賞与)と支払った所得税額が記載された書類になり、源泉徴収票は勤務先で年に一度交付されます。
一番近い年度のもの
源泉徴収票を無くしてしまった場合、税務署や役所では再発行ができず、発行元の会社のみで再発行が可能ですが無くしてしまうと面倒なので無くさないように注意しましょう。
再発行が必要となりどうしても会社が発行してくれないなどの理由がある場合は、年収500万円以上の所得がある方のみ源泉徴収票のコピーを貰う事ができます。
お給料がある月に会社で発行されます。近年ではWEBで確認する方法がありますが、コピーすれば収入証明書として使用する事ができます。
一番近い2ヶ月分、賞与明細がある場合は1年分
年に1度、税金が決定した際に対象者がいる場合、勤務先(事業主)に郵送される書類となります。
一番近い年度のもの
無くしてしまった場合、再発行は可能ですが2週間から1ヶ月ほどかかってしまうため、急ぎで必要な方は「課税証明書」を代わりで提出する事も可能です。
課税証明書は、各自治体で発行が可能となっており、住民税を納付している市役所などで300円支払うと発行できる書類になります。
提出先で有効期限を指定している場合があるので、提出先へ確認しましょう。
課税証明書は身分証明書が必要となります。発行する際には以下の身分を証明できるものを持参していきましょう。
なお、運転免許証、パスポート、在留カード、マイナンバーカード、住民基本台帳カード、身体障害者などの、官公署が発行している資格証明書(顔写真付き)以外の書類を提出する場合は、2点以上の提出が必要となります。
会社勤務の場合で副収入などがあり、自分で申告した場合に控えを渡されます。個人事業主は確定申告書が毎年必要です。
一番近い年度のもの
紛失した場合は、税務署で再発行が可能です。ですが、再発行までに約1ヶ月かかるので注意が必要です。再発行に必要な書類は下記の通りです。
収入証明書の偽造は犯罪です!クレジットカードを作る際や、ローンを組む際などお金を借りる場面では収入が多ければ多いほど、審査も通りやすく借りられる額も多くなります。
収入証明書を偽造して提出しようと考えてしまう人もいます。賃貸契約の場合は偽造が発覚すると解約され、貸している金額の全額返済が求められ、支払えない場合は訴えられてしまう場合もあります。
収入の偽造で訴えられてしまった場合「文書偽造の罪」となり、最長でも懲役10年の刑が課せられます。収入証明書の偽造は大きなリスクがあると頭に入れておきましょう。