要件定義書に必要な項目をご紹介・まとめ方や作成時のポイントや作る時の注意点

要件定義書に必要な項目をご紹介・まとめ方や作成時のポイントや作る時の注意点

商品開発時や建設の場面で必要となる要件定義書は、作成がとても大変で時間がかかります。要件定義書は実際に要求された事を作る前の一番最後の工程で作成され、要求に関して明確にするために必要不可欠で大切な書類となっています。難しい書類ではありますが、ポイントを押さえておくと作成がスムーズに行えます。

作成方法には会社により違ってきますが今回は、基本的な要件定義書作成時のポイント・注意点などをご紹介いたしますので是非参考にしてください。

要件定義書について

要件定義書について
要件定義書について

要件定義とは簡単に説明すると、取引先の要求やお客様の要求に合意しまとめ、解決策を決めるまでが要件定義書となります。

なぜ要件定義書が必要なのか?

取引先やお客様の要求を聞くのは、口頭のみでも可能ですが、要件定義書として文章化する事で、どのように進めていくかを円滑に進めていく事ができ、さらに「言った、言っていない」のトラブルを回避する事もできる役割があるため、作成しておいて損はない書類です。

要求仕様書との違い

要件定義書と要求仕様書は、名前は似ていますが、内容は全く違うものとなります。要求仕様書は、取引先やお客様が「このような物を開発してほしい」という要望を書類にまとめたものを言います。

要件定義書を作る前に…

取引先やお客様からの要求を明確にするためにも、それぞれ話し合いが必要となります。後に伝え忘れたために追加や変更が生じ、作業に支障が出てしまわないように、確実に要求を聞き、それに対しての確認をしておきましょう。

取引先やお客様からの要求に、より正確に答えられるようにするためにも、話し合いをする際に細かく確認しておきましょう。

主にどのような事をまとめるのか?

▼誰が

関係者は誰なのかを確認する。

▼なにを

要求の内容は何なのかを詳しく確認する。

▼いつまでに

期限を確認しておく。

▼どのくらい

どのくらいの量、範囲を必要としているのか確認しておく。

▼なぜ

なぜ、今回の要求をしてきたのかを確認する。

▼どのように

どのように、要求に答えていくかを考え、明確にしていく。これらを整理しておくと、要件定義書の作成を円滑に進める事ができます。

要件定義書の作り方について

要件定義書の作り方について
要件定義書の作り方について

【要件定義書の項目について】

◆業務要件の定義

これを開発する事になった理由や目的・標的など業務の概要を記載していきます。他にも、対象者や利用者数など、業務に対しての規模や、業務の時期・時間、関係する場所はどこなのかを記載します。

◆機能要件の定義

機能要件や画面要件、情報・データ要件など実際に作成される装置や機械の機能を一覧にします。

◆品質や性能

機能要件で必要となる、品質や性能(使用目的)をまとめ、それらをどのように処理したり管理をすればいいのかをはっきりと定めておきます。どれだけ使いやすくかつ、要求に沿っているかを検討しながら作成します。

◆非機能要件

開発上要求の分析で、機能面以外の信頼性や使用性、保守性や効果性、テスト要件などについて記載します。

要件定義書の構造例

要件定義書は何ページにもなるほどの長い文章となる為、どれだけ読みやすく作成できるかがカギとなります。一番見やすい構造は、「見出し」で分ける事です。

大見出し

中見出し

小見出し

この繰り返して文章を作成していくことで読みやすくなります。

要件定義書作成時のポイントや注意点

要件定義書作成時のポイントや注意点

【作成時のポイントについて】

◆いきなり作成するのではなく、まずは文章化をする

いきなり、すべてを作成しようとするのではなく、話し合いで合意し決定した内容をすべて書きだします。内容を埋めていくことで記載漏れやミスを防ぐことが出来ます。

◆最終目的を決定しておくと作成しやすい

「〇年〇月〇日までに〇〇を達成する」「なぜ必要なのか」など、プロジェクトの最終目的を決めておいてから作成すると、後の項目を埋める際に進めやすくなります。

◆課題と解決策をまとめる

要求に対しての課題を探り出し、それに対しての解決策をまとめておくと、後の作成がスムーズに進みます。

◆読みにくい時はフロー化する

  • 一連の業務
  • 現場情報
  • 契約情報
  • 運営の主体
  • 就業履歴の情報
  • 情報の閲覧

など…。文章で書くとわかりづらい内容はすべてフロー化し、読みやすくすることでより確実に相手に伝える事ができます。

◆専門用語は省き、一覧にする。

要件定義書は不特定多数の方が目にする書類です。誰が読んでも分かりやすいように、専門用語は省く事を心がけ、どうしても専門用語が必要であれば、専門用語一覧を作成し、その意味についてそれぞれ記載しておきましょう。

◆要件定義書の書式や仕様は統一しておく。

各項目で書式や仕様がバラバラだと人によって解釈の違いが生じてしまったり、読み進める事が辛く感じる事があります。すべての書式や仕様は統一して作成しましょう。

◆目次を付ける

要件定義書は何ページにもなりますので、分かりやすいように目次を付けましょう。

作成時の注意点について

作成時の注意点について
作成時の注意点について

◆合意した内容の記載

要件定義書は双方が同意したうえで作成されるもので、合意がなければ要件定義書は成り立ちません。双方の合意の上で開発しますという旨を証明するためにも、合意した内容の記載が必要です。

◆作成前にはしっかり勉強をしておく

要件定義書は、プロジェクトを進める際の重要な書類と説明いたしましたが、上司へ能力評価をアピールできるチャンスともなります。完璧に仕上げるためにも要件定義書についてしっかりと勉強しておく事が大切です。

ひな形ダウンロードサイトで簡単作成!

要件定義書は簡単に言うと、「お客様からの要求を実現するためにどのように進めていくのかなどをまとめた書類」とどのような書類なのか簡単に聞いただけでは、すぐ作れそうな書類のように聞こえますが、実際は記載内容が大変多く、ひな形を作成するのも大変だと思います。

業務を円滑に行うためにも、無料でダウンロードが出来るテンプレート・ひな形サイトで簡単にダウンロードして、ひな形を作成する手間を省きましょう!